淡江大学 中国語センター 《学校訪問インタビュー》

毎月、新学期を開校するといったフレキシブルな制度で、他校との差別化を積極的に打ち出している淡江大学。

今回の訪問では、学生の入学処理やカリキュラムを管理する運営スタッフの林 依瑩さん、王 怡雯さん、それに教師の袁 寧均先生がインタビューに応じてくださいました。

淡江大学

学校運営を取り仕切るスタッフの林さん

毎月、新学期が開校しているのが最大の特長

淡江大学ならではの特色は何でしょう? 他校との違いはありますか?

林さん:
授業がよくわからなかったり、授業を欠席した場合には補習が受けられることです。 予約制ですが、1人1時間の枠で無料で受けられます。
それから他の大学付属校の多くは、年間4学期制で1学期3ヶ月ですが、淡江大学は毎月新学期が開校しているところが違います。
不定期ですが台湾の生活、飲食、文化紹介などの課外活動を開いています。授業の時間を使って講師もいっしょに行きます。クラスが違う学生でも、時間が合えば参加できますよ。  

日本人留学生の比率はどれくらい?

林さん:
最近の新入生だと、半分ぐらいが日本人ですね。  

学生同士の交流イベントはありますか?

林さん:
カラオケ大会やクリスマス、年末のパーティーなど、季節ごとのイベントを用意しています。
淡水(台北北部の港町。淡江大学のキャンパスがある)に遠足に行くイベントもあります。

淡江大学のキャンパスは淡水にありますが、この言語センター(市内にある別館)でも、現地の学生と交流する機会はありますか?

林さん:
そうですね、こちらの校舎だと大学生はいないんですが、機会があれば、言語交換の相手として紹介したりはしてます。
夏の淡水合宿コースだったら、淡水本校にある学生寮を利用するので、寮内で交流ができます。  

淡江大学

講師の質を向上させるために、淡江大学ではどんな取り組みをしていますか?

林さん:
学校の評価基準は、大きく分けて2種類あるんです。ひとつは外部、もうひとつは内部のものです。

外部というのは、台湾政府教育部が導入を計画している新たな取り組みで、教育部が各語学センターを評価する制度です。実際に調査員が学校に来て、施設や授業内容を調査します。この査定で評価が悪いようだと学生の受け入れが停止させられます。昨年、試験的に台湾の語学学校9校が調査対象になったのですが、淡江大学はその中でトップの2校に選ばれたんです!
内部は、学校が講師の質を評価をすることです。調査員には、師範大学や文化大学など他校の語学センターの教師も加わって、授業を実際に見学をして評価します。
それと受講生からの評価です。学期の終わりに、授業や講師に関して、また学校施設や職員の対応について留学生にアンケートを取ります。  

校内に WiFi などの設備はありますか?

王さん:
WiFi が無料で使える共用スペースがあります。室内にはパソコンも10台あるから、調べものをしたり、また中国語学習ソフトも入っているので自習にも使えますよ。

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改装したばかりの共用スペースを案内してくれた、運営スタッフの王さん

日本人留学生が、中国語スピーチコンテストに優勝!

淡江大学にいる教師の男女比や年代を教えてください

袁先生:
21人の先生が在籍しています(2016年現在)。男性は1名だけで、あとは女性です。 年齢は28歳から60歳で、30歳台が最も多いですね。
そのうち 70% 以上が大学院卒で、全員、外国人に中国語を教えるための教員資格を持っています。

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中国語教師歴10年になる袁先生

日本人学生の長所・短所は何だと思いますか?

袁先生:
日本の語学留学生は聴く・話す力に比べると、読み書きの能力が高いです。 でも、欧米の学生と比較すると、内気な性格の学生が多いと思います。 なので、日本人学生には、「聴く・話す」により重点を置いて、会話練習を多くしたりしています。 日本人留学生に対しては、台湾に来たばかりの1週目は特に発音の基礎をしっかり教えます。

予約制ですが毎週1時間、1対1の補講を受けられます。毎回2人以上の先生を配置しています。授業中に質問したり、クラスメートと討論したりするのが難しい学生は、この補講で問題を解決します。日本人学生はこのシステムが好評で、話す・聴く能力の向上に役立っているようです。

それと毎学期、中国語でのスピーチや歌のコンテストを開いていて、学習成果の発表の場にもなります。たしか前回の優勝者は日本人学生だったんじゃないかな。特に優秀な学生は、政府教育部主催のスピーチコンテストに推薦したりもします。

日本人に限らずですが、外国人が中国語を学ぶ上で注意すべきことは何ですか?

袁先生:
日本人留学生に関しては、聴く話す能力の問題以外に、日本の台湾の漢字と違いに最初は混乱してしまうことがあります。
欧米や東南アジアの学生は、日本の学生とは対照的に聞く話す能力は高いのですが、漢字がわからないので書くことが難しいようです。漢字の形や部首などの概念を説明し覚えやすいようフォローしたり、教育部のウェブサイトにある漢字書き順学習といったデジタルメディアを活用しています。

学園祭でスキヤキを作ったり

台湾に来たばかりの留学生は、授業も生活も、とまどうことが多いと思います。

袁先生:
来たばかりで中国語がまだ話せない学生に対しては、早くなじめるように、同じ国出身の先輩留学生、例えばベトナム学生なら同じベトナム人の先輩に手助けしてもらうような配慮をしています。
新入生説明会では学校周辺を案内して、台北の生活環境を説明します。

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定期的に、学園祭のような催しも開いてますよ。クラスごとに各国の料理を売ったり。ベトナムの学生はベトナム料理を、日本人ならスキヤキとか。
台湾の季節の行事や伝統的な食べ物に興味を持ってる学生が多いですから、授業で、端午節なら粽子(中華ちまき)の包み方を体験したり、元宵節なら湯圓(白玉入りお汁粉のような物)を作ったりします。
文化紹介で中国結びや切り絵などを、授業に取り入れることもあります。
台北101や西門町、北投の温泉、故宮博物館などにクラスで行く課外授業もあります。
それとデジタル教室というのもあって、学生それぞれに iPad を提供して、アプリを使った授業をしたりしています。

どんなテストがありますか? 宿題はありますか?

袁先生:
まずは、入学時にレベルチェックのテストがありますね。
授業が始まったら1課ごとに小テストをします。それと、毎日、前回の授業で学習したことを確認したり復習もします。
中間・期末テストでは、聞く・話す・読む・書くの要素すべてを含むテストをします。

宿題は毎日ありますが、書いたりする宿題ばかりじゃなく、パワーポイントを使って発表するプレゼンのような課題もあります。

スコアが悪かったら次のレベルに進級できませんか?

袁先生:
そうです。成績が70%に達しなければ、同じレベルをもう1学期、受けてもらうことになります。
でも、講師は日々の授業の中で、学生の状況を把握してますし、生徒が理解できていなければ補講をしたりするので、そういう心配はほとんどありませんよ。
それに、最初にクラスに配属された時、レベルが合っていないようなら1週間以内はクラスの異動も可能です。

学校の成績の他に、私たちは、台湾政府が開催している中国語能力検定(TOCFL)の受験を学生にすすめています。(受験結果の)レベル証明書を持っていれば、中国語能力の証明になるので、帰国後の就職などで役立つでしょう。検定の前には、無料で試験対策クラスも開講しています。

■林さん、王さん、袁先生、お忙しい中、ありがとうございました!

学校情報 淡江大学

淡江大学

淡江大学のキャンパスは台北郊外の淡水にあって、それとは別の校舎に中国語センターはあります。観光地としても有名な「永康街」のすぐ近くにある、目立つ特長的な建物です。
他の大学付属の中国語学校と違って、1ヶ月からでも受講できます。

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